保育士の処遇改善2026|変更点と旧Ⅰ〜Ⅲの対応
この記事の答え
- 2025年度(令和7年度)から、旧加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは「処遇改善等加算」の区分1・2・3にまとめられました。2026年度もこの形です。
- 2026年度は、令和7年人事院勧告をふまえた+5.3%の処遇改善を引き続き確保(2025年度の補正予算で先に行った分)。公定価格のうち人件費の部分の改善です。
- 2026年7月から、経営情報などの報告(子ども・子育て支援法 第58条第2項)をしていない園は公定価格が減らされるようになりました。
- 令和6年人事院勧告をふまえた地域区分の見直しは、2026年4月には行われず、2027年度に向けて検討が続いています。
旧加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと、今の区分1・2・3の対応
| 今の区分 | 以前の加算 | 中身 |
|---|---|---|
| 区分1(基礎分) | 旧加算Ⅰの基礎分 | 平均経験年数に応じた昇給の元手(2〜12%) |
| 区分2(賃金改善分) | 旧加算Ⅰの賃金改善要件分+旧加算Ⅲ | 6%(平均11年以上は7%)と、職員1人あたり9,000円相当の率(c) |
| 区分3(質の向上分) | 旧加算Ⅱ(区分3の条件) | 副主任保育士・専門リーダーなど、職務分野別リーダーなどへの上乗せ |
出典:こども家庭庁「処遇改善等加算について(説明資料)」令和7年10月6日。一本化とあわせて、加算額の配分の柔軟化や、賃金改善の確かめ方の見直しも行われました。
求人票や園の説明で「処遇改善Ⅰ」「処遇改善Ⅱ」と書かれているときは、この表で今の区分に読み替えられます。区分ごとの払い方は処遇改善手当の仕組み(区分1〜3)にまとめています。
旧加算Ⅰ〜Ⅲは、いまの額でいくらに当たる?
園に入る額を、2026年度の単価表で計算し、以前の加算の名前ごとに分けました。区分2のうち、平均経験年数で決まる部分(6%か7%)が旧加算Ⅰの賃金改善要件分、定員と年齢で決まる部分(c)が旧加算Ⅲに当たります。
| 定員 | 旧Ⅰ基礎 区分1 | 旧Ⅰ賃金 区分2 | 旧Ⅲ 区分2 | 旧Ⅱ 区分3 |
|---|---|---|---|---|
| 30人 | 48.4 | 24.2 | 12.1 | 10.4 |
| 60人 | 67.5 | 33.7 | 16.8 | 15.9 |
| 90人 | 85.0 | 42.5 | 20.9 | 21.5 |
| 120人 | 97.9 | 49.0 | 24.9 | 26.4 |
| 150人 | 114.5 | 57.3 | 28.8 | 31.9 |
地域区分「その他」・職員の平均経験年数10年(区分1は12%、区分2は6%)・子どもの年齢構成は全国の私立保育所の割合・保育標準時間・主任保育士専任加算などはなしとして計算。区分1・2は子ども1人あたりの月額(10円未満切り捨て)を加算率の比で分けた目安です。区分3は研修を修了した人が人数枠いっぱいにいる場合の額です。
平均経験年数が10年以下の園では、旧加算Ⅲに当たる部分は区分2の3分の1ほどです(11年以上では約3割)。旧加算Ⅲは、公定価格上の職員1人あたり月9,000円相当の改善を見込んだもので、実際の手当の額は園の配分によって違いました。いまは区分2の手当や基本給にまとめられていることがあります。自分の園の額は処遇改善の計算で出せます。
2026年度(令和8年度)に変わったこと
+5.3%の処遇改善
令和7年人事院勧告をふまえた、保育士・幼稚園教諭などの公定価格上の人件費の改善。2025年度の補正予算で行った分を、2026年度も引き続き確保。年度の途中の改定分が園でどう払われるかは処遇改善の一時金の時期へ。
報告していない園の減算
経営情報などの報告が法律(子ども・子育て支援法 第58条第2項)で義務になり、期限から3か月以上たっても報告していない園は、2026年7月から基本分単価が減らされる。
地域区分は据え置き
令和6年人事院勧告をふまえた地域区分の見直しは2026年4月には行わず、2027年度に向けて検討。
このほか、安全計画を作っていない園の減算(2026年7月から)、保育ICT推進加算の創設などの見直しもあります。2026年度の見直し事項の一覧には、処遇改善等加算の区分や加算率の仕組みの変更は挙げられていません。
こども家庭庁「令和8年度公定価格・基準等の見直し事項」にもとづく。どちらも前の年度の補正予算で先に行われ、次の年度の公定価格に引き継がれています。公定価格上の人件費の改善率で、一人ひとりの給料の上がり幅ではありません。
前年の2025年度(令和7年度)は、令和6年人事院勧告をふまえた+10.7%の改善と、処遇改善等加算の一本化が行われました。
自分の給料への影響は?
+5.3%は、公定価格(園の運営費を計算する基準の額)のうち人件費の部分の改善率で、一人ひとりの給料がそのまま5.3%上がるという意味ではありません。どれだけ給料に回るかは、園の配分しだいです。
園に入る処遇改善の額は、2026年度の単価表で計算できます。
5つの質問で、毎月の給料に入っているはずの額が出ます。入れた数字は送信されません。
出典(3件)と確認日
- こども家庭庁「令和8年度公定価格・基準等の見直し事項(概要資料)」(2026-10-22 確認)
- こども家庭庁「処遇改善等加算について(説明資料)」(令和7年10月6日)(2026-10-22 確認)
- こども家庭庁「施設型給付費等に係る処遇改善等加算について」(令和7年4月11日、最終改正 令和8年4月8日)(2026-10-22 確認)